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アトピーの治療法
治療法の評価脂質は単純脂質、複合脂質、誘導脂質に大きく分けられる。
| 単純脂質 | 油脂 | トリアシルグリセロール(中性脂肪) |
| ろう | ワックス | |
| 複合脂質 | リン脂質 | 細胞膜 |
| 糖脂質 | 細胞膜、血液型 | |
| 誘導脂質 | ステロール | コレステロール、エルゴステロール |
| 脂肪酸 | 飽和脂肪酸、不飽和脂肪酸 | |
| テルペン | 脂溶性ビタミン |
このように、脂肪(=油脂=中性脂肪)と脂肪酸、コレステロールはなんとなく 似ているけれど構造は全く別のものであることに注意してほしい。
ここでは、よく耳にする脂質に関してのみ簡単に述べる。
中性脂肪はトリグリセリド、トリグリセロール、脂肪などと色々な別名でも呼ばれ、脂肪酸とグリセリンから構成される。
体内の中性脂肪は内因性のものと外因性のものに分けられ、内因性のものは、 血中の過剰な脂肪酸が組織に取り込まれたり、肝臓で内臓脂肪となったりしたもので、血中リポ蛋白内のものもこれに属す。
外因性のものは、食事由来で、小腸で吸収されてから腸管で再合成され、肝臓を通らずリンパ管から血液中に出て行くものを指す。
脂肪酸は上記中性脂肪やリン脂質の構成成分のひとつであり、炭素-炭素二重結合(>C=C<)の有無によって 飽和脂肪酸(二重結合なし)と不飽和脂肪酸(二重結合あり)に分類される。
飽和脂肪酸は動物性である乳製品らに多く含まれ、炭素数が増えるほど融点が高いので、炭素が4つの酪酸 (バターに含まれる)などは常温では液体ですが、炭素18個のステアリン酸は常温で固体です。
また、飽和脂肪酸は体内で合成できるため、無理に取る必要はない。
飽和脂肪酸の代表として、パルミチン酸(C16)、ステアリン酸(C18)があります。
一方、不飽和脂肪酸は植物油中に多く含まれ、二重結合を持ちます。 二重結合にはさまれたメチレン基(CH2)が酸化を受けやすいために体内で過酸化脂質になる(腐りやすい)こともしばしばである。 動物体内で合成されない不飽和脂肪酸(n-3系列とn-6系列)を必須脂肪酸と呼び、リノール酸、α-リノレン酸がそれに該当します。 これらは体内で合成できないため、食事から摂る必要があり、摂取された不飽和脂肪酸は、体内で、
n-6系(ω=6):リノール酸 → γリノレン酸 → ジホモγリノレン酸 → アラキドン酸
n-3系(ω=3):α-リノレン酸 → EPA(エイコサペンタエン酸) → DHA(ドコサヘキサエン酸)
という風に代謝をされる(n-?は炭素-炭素二重結合の場所)。 不飽和脂肪酸の代表としては、オレイン酸(C18、2重結合=1)、リノール酸(C18、2重結合=2)、α-リノレン酸(C18、2重結合=3)がある。
さて、これを踏まえてアトピー性皮膚炎を考えると、アラキドン酸カスケードによって合成されるエイコサノイド(PG、TXA、LT) は食品中のリノール酸が元となっていると言え、リノール酸をα-リノレン酸で補うことができればアラキドン酸は生成せず、 炎症が起きにくくなるはずである。
また、アスピリンジレンマに代表されるように、アラキドン酸カスケードによって産生されるTXA2(血小板に多い)の血小板凝集作用は、同じくこの経路で 産生されるPGI2(血管内皮に多い)の血小板凝集抑制作用によって打ち消されるために、血栓溶解目的で使う場合は少量投与で血小板COX に作用させる(=TXA2のみ阻害)が、 EPAカスケードによって合成されるエイコサノイド(PGI3、TXA3)では、PGI3はPGI2と同じ作用であるものの、TXA3はTXA2よりも血小板凝集 作用が弱いため、PGI3の凝集抑制作用が増強されて血液の流れがよくなる。
γリノレン酸→ジホモγリノレン酸→PGE1(表皮形成促進など)
アラキドン酸→PGE2(強い炎症性物質)
EPA→PGE3(PGE2より弱い作用)
これが俗に言う食事制限療法や肉より魚中心の食生活によるアレルギー予防の要因のひとつとなる。
リン脂質は、『脂肪酸+グリセリン+リン酸+塩基』で構成され、生体内リン脂質(細胞膜の構成成分など) としてはグリセロンリン脂質とスフィンゴリン脂質がある。
■グリセロンリン脂質
| ホスファチジルコリン(レシチン) | 脂肪酸×2(一つは主にアラキドン酸)、グリセロール、リン酸、コリン |
| ホスファチジルエタノールアミン ホスファチジルセリン(ケファリン) |
脂肪酸×2、グリセロール、リン酸、エタノールアミンorセリン |
| PAF | コリンなど・・ |
| ホスファチジルイノシトール | 脂肪酸×2、グリセロール、リン酸、イノシトール |
| ホスファチジルグリセロール (カルジオリピン) | 脂肪酸×4、グリセロール×3、リン酸×2 ミトコンドリアの内膜 |
■スフィンゴリン脂質
| スフィンゴミエリン | セラミド(脂肪酸+スフィンゴシン)、リン酸、コリン |
動物はコレステロール、真菌・酵母はエルゴステロールであり、これは脂肪や糖質からも作られる。
コレステロール合成系(メバロン酸経路)については、下記の解糖系図右下を参照してください。
脂質代謝に関しては、上のステロールの項でも使用した図の上の方を参照してください。
ここでは、コレステロール代謝に関わる用語と代謝経路について大まかな概要を述べる。
| キロミクロン |
構成:トリグリセリド(80%)、コレステロールやリン脂質(20%) 外因性のトリグリセリドが腸管で吸収された後、アポB-48、アポAと共に原始カイロミクロンを形成した後、HDLからアポAとの交換でアポC-UとアポEを受け取ったもの |
| VLDL |
構成:トリグリセリド(60%)、コレステロール(15%)、リン脂質(20%) 内因性のトリグリセリドは肝臓で合成された後、アポB-100と共に原始VLDLを形成した後、HDLからアポC-UとアポEを受け取ったもの |
| IDL |
構成:トリグリセリド(40%)、コレステロール(35%)、リン脂質(20%) VLDLからリポ蛋白リパーゼ(LPL)の作用でトリグリセリドが除かれ、密度が大きく(より密になる)なったもの |
| LDL |
構成:トリグリセリド(10%)、コレステロール(40%)、リン脂質(20%) IDLから肝性トリグリセリドリパーゼ(HTGL)の作用でさらにトリグリセリドが除かれて、アポC-UとアポEを再びHDLに渡して、より小さくなったもの 小さいので動脈壁にくっ付きやすい |
| HDL |
構成:コレステロール(20%)、リン脂質(30%) 肝臓や小腸で合成されるほかに、LPLによりトリグリセリドが分解される過程でも産生される。アポA-T、アポA-U、アポC、アポEをもつ |
※理解しやすい方の図を参照してください。
@、小腸でアポB-48と共に合成された原始カイロミクロンは、HDLからアポC-U、アポEを受け取りカイロミクロンとなる。
A、アポC-Uによって活性化されたリポ蛋白リパーゼ(LPL)によりトリグリセリドが除かれカイロミクロンレムナントとなる。 アポC-UはLPLを活性化するために必要。 LPLによるTG分解の際にもHDLが産生される。
B、カイロミクロンレムナントはアポEを介して肝臓に取り込まれる。
C、肝臓からは新生HDLやVLDLが産生される。
D、VLDLはLPLの作用でTGが除かれIDLになる。なおこの際にもHDLが産生
E、IDLは肝性トリグリセリドリパーゼ(HTGL)の作用でさらにTGを除かれより密 度の大きいLDLとなる。この時、必要なくなったアポEとアポC-UをHDLに渡す。
F、LDLはアポB-100を介して末梢組織に取り込まれコレステロールを供給し、過剰なLDLはスカベンジャー経路に入りマクロファージに貪食される。貪食により肥大化したマクロファージにより動脈硬化が起こる。肝臓や末梢組織のLDL受容体はVLDLやIDLはアポEを、LDLはアポB-100をリガンドとして認識し取り込む。
G、肝臓、小腸、LPL経路で産生された新生HDLは末梢組織から遊離型コレステロール(FC)を引き抜き、レシチンコレステロールアシルトランスフェラーゼ(LCAT)の作用でコレステロールエステル(CE)となったものを取り込み、より大きなHDL2となるアポA-TはLCATを活性化するため必要
H、CE(コレステロールエステル)を取り込み肥大化したHDL2はコレステロールエステル転送蛋白(CETP)により、VLDL、IDL、LDLにCEを逆転送し、それと交換にTGを受け取る
I、転送後再び小さなHDL3に戻った後、HDL受容体(SR-B1)を介して肝臓に取り込まれコレステロールやTGを戻す。これらは、胆汁酸により糞便として排泄されたり、VLDLに取り込まれたり内臓脂肪となったりする
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